御礼・お返しマナー講座

慶弔に対してお世話になった方への御礼は大切なことです。ここでは内祝いや香典返しなどの様々な疑問をお答えしていきます。

基礎編

  • 内祝いってなに?

    人生の節目に何かおめでたい事があり、お祝いを頂いた後、そのお返しとして内祝いが贈られるようになりました。以前はおめでたいことがあったとき、皆様に幸せをお裾分けするために、先に品物をお配りすることもありましたが、現在はその慣習はほぼなくなり、慶事に頂いたお祝いへのお返しとして贈ることが、一般的な形になりました。

  • 内祝いってどんなのがあるの?

    出産内祝い、結婚内祝い、入学内祝い、新築内祝い、快気祝いなど。慶事全般のお返しに使われます。

  • 内祝いの金額ってどのくらい?

    明確な規定はありません。現在一般的になっているのは、頂いたお祝いの半額程度となっています。お祝い品を頂いた場合には金額の目安などはわかりませんので相手側が気を使わない程度のお品にすることをおすすめします。高額なお祝い品を頂く場合がありますが、その時は無理のない範囲でのお返しで構いません。

  • 内祝いのタイミングっていつ?

    それぞれの内祝いによって時期も異なりますが、一般的な内祝いの場合2週間以内にお返しをするのが望ましいです。出産内祝いの場合はお宮参りが終わった頃、出産から30日ほどが目安となります。結婚内祝いの場合は挙式後30日以内が目安となっています。

  • のし(水引き)の違いがわからない

    のしは数種類ありますが、一般的なお祝いや出産内祝いは何度起きても良い事なので、ほどけて何度も結び直せるという意味合いの「紅白蝶結び」が使用されます。結婚内祝いなど一度きりのお祝いになってほしいものは、固く結ばれ簡単にほどけない(離れない)という意味合いで「紅白結び切り」(水引き10本)を使用します。同じ紅白結び切りでも快気祝いの場合、紅白結び切りでも水引き5本ものを使用します。5本は1人の意味で10本は2人という意味合いもあります。弔事で使用されるのは「黒白結び切り」(水引き5本)が使用されます。こちらも弔事が繰り返し起きないようにという意味合いで結び切りを使用します。

  • 内祝いを贈るときにはメッセージも託して

    内祝いを贈る時にお礼の言葉があるとより一層気持ちが伝わります。一番良いのはお礼状です。お礼状を書くのが苦手という方は弊社で用意しているメッセージカードをぜひご利用ください。

  • 内祝いで気を付けること

    喪中の方からお祝いを頂いた場合に、内祝いを贈るのは問題ありませんが、お葬式直後は避けるなど先様に配慮し、四十九日を過ぎてから贈るのが良いでしょう。のしの表書に「祝」が入るのは気が引ける・・という場合には「御礼」でも構いません。先様の状況や間柄により、臨機応変に対応しましょう。

  • 内のし、外のしの違いってなに?

    贈り物にのしを付ける場合、内のしと外のしがあります。内のしは商品にのしを付け包装をすること、 外のしは包装の上にのしを付けることを言います。一般的には商品を発送する場合は内のしが主流です。 また、内のしには、「控えめ」という意味もあります。ご自分で相手先に出向き直接手渡しする場合には贈りものの趣旨が一目で分かるように、外のしにする場合もあります。

  • 御礼に使用するのしの表書きについて

    近年は「御礼」が一般的ですが、目上の方へお贈りする場合には「謹謝」や「献呈」などがあります。 同僚や目下の方へは「薄志」や「寸志」があります。

状況に応じたマナー・対応編

出産内祝い マナー 出産内祝いは頂いたお祝いのお礼と、赤ちゃんのお誕生を、身内やお世話になった方々へお披露目するといった意味合いも込められています。のし紙の表書は「出産内祝」または「内祝」、名入れは赤ちゃんの名前を書くのが一般的です。また、赤ちゃんの名前はみんなに知ってもらいたいものです。その際には赤ちゃんの名前を入れた「命名カード」をご用命ください。お祝い返しは頂いたお祝いの半返し~1/3が一般的とされていますが、各地の慣習によりさまざまです。
タイミング 生後1~2ヶ月以内を目安にお贈りしましょう。出産後あわただしい日々を送っていると、ついつい遅くなってしまいがちな出産内祝いですが、生後1カ月後のお宮参りの時期に贈るのが一般的です。とはいえ、産後は多忙で体調にも左右されますので無理はせず、もしもお返しが遅くなってしまったら、お詫びの一言などを添えて贈りましょう。妊娠中から商品の下見など、事前準備をしておくと気持ちにゆとりがもてます。
結婚内祝い マナー 結婚内祝いは、結婚のお祝いを頂いた方で、披露宴にお招きできなかった方や出席できなかった方、披露宴の引き出物だけでは不十分な方へのお礼として贈ります。各地の慣習によりさまざまですが、頂いたお祝いの半返しが一般的とされています。のし紙の表書は「結婚内祝」または「内祝」として、名入れは新しい姓で夫婦の名前を入れます。(新婦側の親族に贈る場合は旧姓を入れる方もいらっしゃいます)披露宴のスピーチや乾杯の音頭、受付、などのお手伝いをしてくれた方へは「御礼」としてお贈りする場合もあります。
タイミング 挙式後一ヶ月以内にお贈りしましょう。結婚後は手続きやご挨拶などで何かと慌ただしい日々ですので、事前に商品の下見などをしておくとスムーズです。
快気祝い マナー 快気祝いは、病気やけがが治ったときに、お見舞いを頂いた方へ、「治りました」「元気になりました」「退院しました」などのご報告とお礼を兼ねてお返しを贈ります。各地の慣習によりさまざまですが、頂いたお見舞いの1/3~半返しが一般的とされています。品物は病気やけがが後に残らないようにという気持ちを込めて、後に残らない品物や健康をイメージさせる商品を選ばれています。のし紙の表書は「快気祝」とします。
※のし紙の表書について、全快している場合は「快気祝」もしくは「全快祝」、「お見舞い御礼」など、地域の慣習によりさまざまです。
タイミング お見舞いを頂いた方へのお返しは、全快してからお贈りします。全快していないけれど、取り急ぎ御礼をしておきたい場合には、退院や療養することを伝え、「退院内祝」もしくは「お見舞い御礼」としてお贈りする場合もあります。
入学内祝い マナー 現在は子供の入学祝いを頂いた方へ、お礼として贈られていますが、実のところ、基本的に入学祝いのお返しは不要といわれています。理由は、子供が頂いたもので、子供自身がお返しすることは難しいことだからです。お返しを贈る場合には、のし紙の表書を「内祝」もしくは「入学内祝」として、子供の名前を入れて贈りましょう。地域の慣習によりさまざまですが、頂いたお祝いの1/3~半返しが一般的とされています。
タイミング お返しをする場合には、入学式後にお贈りします。
新築内祝い マナー 新築祝いのお返しは、本来はお祝いを頂いた方を新居にお招きして、新居披露を行うことですが、遠方などの理由でお披露目がなかなかできない場合、お披露目を行わなかった場合に、頂いたお祝いの1/3~半返し程度のお返しを贈ります。のし紙の表書は「新築内祝」もしくは「内祝」として世帯主の名前を入れて贈りましょう。二世帯で名字が異なる場合には連名で入れます。その場合親世帯の名前は右側に入れます。新居披露を行う場合には、帰り際に引出物(お土産)として1000円程度のプチギフトを手渡されるのも良いでしょう。
タイミング 新築祝いのお返しを贈る時期は、お祝いを頂いたのち、1ヶ月~2ヶ月以内にお贈りするのが一般的とされています。
香典返し マナー 葬儀のときに、ご香典やお供物を頂いた方にはお礼状を添えてお返しをします。最近では葬儀当日にお渡しする「即日返し」も増えています。大黒柱の働き手が亡くなった場合や幼い子供だけが取り残された場合には、お礼状だけでお返しは不要ともされています。のし紙の表書きは「志」もしくは「満中陰志」「粗供養」などとし、名入れは○○家もしくは○○(姓のみ)、喪主の名前を入れて贈ります。
タイミング 四十九日が過ぎた頃に、遺族が気持ちの面でもおちついた頃にお礼状を添えてお贈りするのが一般的とされています。
  • 贈答のマナーは諸説あり、上記マナーやタイミングは地域の慣習によっても異なる場合がございます。上記は一般的なマナーとして掲載しております。