スローフード物語 vol.14

「鮭の燻製」

鮭の燻製イメージ

人類が洞窟で生活していた石器時代に偶然つくられたといわれているのが、燻製の始まりです。

遠い祖先が見つけた美味しい知恵

ある日、お父さんが大きな鮭を何匹も仕留めた。久しぶりの大漁だ。「おーい今日は久しぶりのごちそうだ。たっぷりと食べられるぞ」。お父さんは誇らしげに胸をはった。お腹を空かして帰りを待っていた子供たちは大喜び。
お母さんは食べやすくカットし、鮭の切身を焼いて、子供たちにも腹一杯食べさせた。久しぶりの大漁なので、残った鮭は内臓を取り除いてとりあえず洞窟の天井にぶらさげた。次の日も次の日も大きな鮭がたくさん獲れた。
やがて季節が変わり、ぱったりと獲れなくなった。食べ物がない。もうすぐ厳しい冬がやってくるというのに食べ物がない。

一家は、天井に吊り下げられた鮭があるのをすっかり忘れていた。しかし、煙にまみれた鮭は、果たして食べられるのだろうか?不安であったが、これを食べなければ家族もろとも飢え死にしてしまう。まず、お父さんが勇気を出しておそるおそる食べて見た。
「うん。これは美味じゃ」一家を飢えから救ったのは、煙で燻された鮭の燻製でした。
これは石器時代の人類がまだ洞窟に住んでいた時代の想像話ですが、どうやら、偶然なきっかけで燻製が作られ始めたようです。燻製は人類が火を使いだした頃から世界各地で保存食として作られるようになりました。

イメージ燻製をもっとも早く、調理方法として取入れたのは、狩猟民族の地ヨーロッパでした。始めは、煙の防腐作用による保存性を目的に作られていましたが、やがて塩蔵法や、日光や風で乾燥させる方法が発達していく中で、保存という一時的な目的では満足できず「味覚」や「風味」など二次的な目的も重視されるようになりました。
これが今の「燻製」の原型といえるでしょう。食肉文化の傑作ともいわれるハムやソーセージの工業的生産が行われるようになったのは、15世紀初頭イギリスが最初といわれています。

日本人の燻製文化

日本は、仏教の普及とともに古くから肉食がタブーだった時代が長く続き、農耕民族だったこともあり、ヨーロッパのように燻製づくりは発展しませんでした。
明治43年に作られた童謡「我は海の子」にも「煙たなびく苫屋こそ、我がなつかしき住家なれ」と歌われたように、煙は昔から日本人の生活に溶け込んでいました。江戸中期以降の「鰹節」は煙で燻らせて作ったもので、江戸時代後期には、それまでの干しただけの干鮭の燻したものが北前船で本州に送られています。秋田では囲炉裏端などで作られたタクアンの薫製品「いぶりがっこ」もあります。

北国で食べられていた囲炉裏文化

現在ではほとんど見られなくなり、懐かしいものとなりましたが、東北や北海道など雪国の家には囲炉裏がありました。昔の家は、萱ぶき屋根で囲炉裏の煙がなければ日持ちしません。昔の人は煙の殺菌作用や防腐効果のあることを知っていました。そればかりではなく、囲炉裏の上には天井から魚や肉を吊るし、燻すことによって保存だけではなく美味しくなる風味の楽しさを知っていたのでしょう。

日本にハム、ソーセージなど燻製の製法が伝わったのは明治時代です。しかし、一般的に広く食べられるようになったのは、戦後20年以上も経ってからです。

さて、ひとくちに燻製といっても、素材や目的によって製法は異なります。代表的な製法は「冷燻製」「温燻製」「熱燻製=ホットスモーク」の3種類があります。

冷燻製

燻製の中ではもっとも古くから行われている方法で、素材にできるだけ熱を加えず、生の状態で15~25℃を保ちながら、5~20日間燻煙と乾燥を繰り返します。スモークサーモンや生ハム、パストラミなどがこの燻製法でつくられます。

温燻製

燻製室の温度を30~80℃に保ち、素材に適度な温度を与えて乾かしながら燻す方法で、もっともポピュラーな燻製です。ロースハム、ベーコン、ソーセージ、ニシンやサバ、ニジマスなどの川魚やイカ、ホタテ貝柱などの燻製に適しています。イメージ

熱燻製(ホットスモーク)

80~140℃の高温の煙で燻す燻製でよく知られている燻製に「キッパーヘリング」というニシンの熱燻製があります。オーブンでローストしたような食感と香ばしさが持ち味です。弊社のホットスモークは、この製法です。スライスしたり、身をほぐしたり、用途によって応用範囲の広い燻製です。

イメージ

弊社のこだわりはカナダのヒッコリー

燻製の香りを決めるのは、燻製材です。弊社が燻製づくりに用いているのは、カナダから取り寄せているクルミ科の木で香りの良いヒッコリーのチップにこだわっています。また燻製本来の風味を生かすため、こだわりのミネラル塩と胡椒などの香辛料だけを使用し、余計な添加物などは使用しておりません。燻製本来の風味をお楽しみいただけます。

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